二柱神社 宮司 藤 岡 邦 彦
二柱神社は令和8年(2026年)に創祀1000年を迎えます。
万壽2年(1026年)に修林壇(現仙台市泉区七北田)
に創祀され、悠久の昔より伊邪那岐大神・伊邪那美大神を祀り、
以来今日に至るまで氏子地域をはじめ、数多くの人々の純なる
敬神のまごころと篤心の力を結集して、永々と御神威が輝きを
増して来ました。昨今は「えんむすびの社」としてご崇敬をいただき
県内はもとより全国各地より多くの参拝を頂いております。
歴史を顧みますと万治年中に至り、伊達綱村公の命により
奥州街道一番宿開設にあたり、緑豊かな奥羽の山並み泉ヶ岳のすその
冠川の流れ清らかな市名坂に霊地を卜占し、寛文2年(1662年)四月に
現在地(仙台市泉区市名坂)に遷座されました。街道往来の人々の
信仰も厚く境内整備造営改修などが行われました。
殊に樹齢400年の境内参道の巨木は「樹々の成長と共に伊達(仙台)藩が益々繁栄成長」することを
願い、綱村公手植えの樹木とも伝わります。
さらに明治以降は七北田村の村社となり、境内整備事業に着手するも度重なる災害や満州事変等の
世情の壁に阻まれ、事業完遂が厳しいと予測されるなかにおいても、私たちの先祖は熱きこころを紡いで
数十年におよぶ年月を費やし現在の二柱神社の根幹を成し遂げられました。
その後の平成の大改修を経て現在に至ります。
この度の創祀1000年記念事業においては、
「こころと心を紡いで1000年、
先人たちの志を次世代へ」
をテーマに掲げ、お多賀信仰(延寿・良縁・子孫守護)を確固たるものにし、次世代継承と地域活性化の
一翼を担い、神社の境内空間が憩いの場として新たなる次元へと昇華して行けるようにと考えております。
本事業はみなさまのご助力無くしては成り立たないところでございます。
境内の樹々、吹きわたるそよ風、そして神々の懐に抱かれ、より心豊かに参拝しやすい空間を整える予定です。
時世柄、皆様にはご多端の事とは存じますが、趣旨ご理解を賜りこれが完遂のため、
ご奉賛を賜りますようお願い申し上げます。